2015年10月25日日曜日

子供の出産に向けたパパカメラの選び方

これからカメラ選びに臨むパパ達のために、カメラの選び方について説明します。

子供撮影用カメラの選び方の基準を優先度の高い順に並べると、次のようになります。
  • 機動性
  • ズーム性能
  • 背景ぼかし(ボケ)
  • AF性能
  • ブレ防止
  • 液晶ディスプレイ
  • 動画撮影
機動性とは、カメラの持ち運びの容易さのことで、つまり、小さくて軽いカメラほど機動性が高いことになります。たとえば、子供を抱っこして移動するときに、大きくて重い一眼レフカメラを首から下げておくのは難しいです。このため、家での撮影であれば大きな一眼レフカメラでも良いのですが、外出時にはコンパクトなものが必要になります。特に、子供が一歳未満の時に外出する場合は、ミラーレスですら大きいと感じます。なお、機動性の高い順にカメラを分類すると、スマホ、コンデジ、高級コンデジ、ミラーレス一眼、一眼レフです。

ズームというのは、遠くのものを拡大して映すことです。ズームが活躍するシーンの最たる例は運動会です。一方で、子供が二歳くらいまでは、子供に接近して撮影することがほとんどなので、ズームは不要です。ただし、たとえば、動物園に子供を連れて行った際に、動物を撮影する場合にはズームが必要になります。

子供の写真の背景をぼかすことで、写真に立体感を出すことができます。背景をぼかすためのカメラの要件は、光を取り込むセンサのサイズ(面積)が大きく、また、レンズの開放F値が小さいことです。センササイズが大きい順にセンサを分類すると、フルサイズ、APS-C、フォーサーズ、1型、以下省略、となります。1型未満のサイズのセンサでは背景をぼかすことが難しくなります。一方で、センササイズが大きくなると、カメラが大型化し機動性が低下します。レンズの開放F値については、2.8より小さいことが望ましいですが、レンズ交換式カメラのキットレンズの開放F値は2.8より大きいことがほとんどですので注意が必要です。

AFとはオートフォーカスのことです。フォーカスを合わせた場所は、くっきり映すことできますので、先程の背景ぼかしと対になる機能と見なせます。そして、子供だけをくっきり映し、背景をぼかした写真を撮るには、子供の顔を高速かつ精度良く検出するAF性能が重要になります。レンズ交換式カメラの場合、AF性能はカメラ本体だけでなく、レンズによっても変わるので、注意してください。また、子供の顔にフォーカスをあわせるには、タッチフォーカスやタッチパッドAFも有効です。一方で、スマホやコンデジのようなボケにくいカメラであれば、あるいは写真全体にピントが合いやすい設定(絞りを十分に絞った場合)では、AF性能は重要ではありません。

写真をきれいに映すためには、手ブレと被写体ブレに注意する必要があります。たとえば、動き回っている子供を撮影した際に子供がブレて映るのが被写体ブレです。手ブレを防ぐための機能としては、手ブレ補正がありますが、それほど重要視する必要はありません。なぜなら、シャッター速度を速くすれば、手ブレを抑えることができるからです。一方で、被写体ブレに対しては、手ブレ補正は効果がなく、シャッター速度を速くして対策する必要があります。しかし、シャッター速度が速ければ速いほど、センサに届く光量が減り、写真は暗くなる点に注意が必要です。このため少ない光量でも、明るく写せるカメラ性能が求められます。このためには、センササイズが大きいことと、レンズの開放F値が小さいことが重要になります。つまり、背景ぼかしに適したカメラは、ブレにくいです。

ここで一度整理すると、基本的にはセンササイズが大きく、開放F値の小さいレンズを持ったカメラが、ブレやボケの点から望ましいです。しかし、このようなカメラは大きく重くなり、機動性が犠牲になります。従って、パパの機動性に対する要件が具体化されれば、自ずとカメラも絞りこまれますので、カメラ選びの第一歩はサイズ感や重量感を決めることです。

機動性の観点からは、スマホをカメラ代わりに使うことも一つの有力な選択肢です。また、流行りの高級コンデジ(rx100、g7、lx100)はコンパクトといっても、やはり大きいですから、より小さなコンデジも十分に選択肢となります。

ちなみに、解像感(パソコン等で拡大して見てもシャープであること)は、基本的には高画素数と対応します。しかし、高画素な写真(jpeg)を吐き出すカメラが必ずしも解像感が高いわけではありません。この理由は写真にノイズがのるからです。従って、ノイズが少ないことが重要であり、これも少ない光量で明るい写真がとれることと対応しています(+レンズ性能)。

子供を撮る場合、(絞りやシャッター速度等を設定している暇がないので)基本的にはオートモードでシャッターボタンを押せば十分と思います。一方で、構図を決めるためには、液晶画面やファインダが重要です。たとえば、コンデジで自撮りをする場合には、液晶画面が反転したほうが良いでしょう。縦方向にのみ液晶が動くのがチルト液晶、縦方向に加えて横方向にも液晶が動くものがバリアングル液晶です。子供の目線と同じ高さで撮影すると良い写真が撮れますが、このためにはチルト液晶(またはバリアングル液晶)が必須です。また、野外では液晶の視認性が下がるため、ファインダがあると便利です。ファンダの別の利点としては、構図を決める際に、背面液晶を見ながら構図を決めるよりも、ファインダを覗きながらのほうが姿勢が安定することが挙げられます。

動画撮影についても補足します。動画撮影では手ブレ補正が重要になります。静止画の場合はシャッター速度を速くすれば手ブレは問題になりにくいですが、動画の場合は手ブレを本体側で補正する必要があります。デジカメで動画を撮影する場合、動画撮影時の手ブレ補正機能を重視してください。デジカメで動画を撮るほうが、荷物も減るし、コスパ的にも良いでしょう。ですが、デジカメよりもビデオカメラのほうが手ブレ補正は優れているようです。

結局、何を買えばいいのか?
個人的にオススメするのは、ミラーレス一眼と、なるべく広角の単焦点レンズを買うことです。たとえば、パナソニックのGM1と単焦点レンズ(25mm/F1.7)はあわせて6万円で買えます。また、ミラーレスよりも軽くて小さい、高級コンデジもオススメです。高級コンデジの場合、タッチフォーカス(g7)とファインダ(rx100)で悩む人がいるかもしれません。この二択は難しい問いですが、私ならファインダを選びます。理由はフォーカスは機械に任せた方が楽だからです。なお、LX100は大人のカメラとして最も魅力的ですが、被写体が子供であればオートで撮るのがオススメなので、LX100は適さないと考えます。上記のカメラに対して、スマホが劣っているかといえば、そうでもありません。特に、既にiPhoneのような高級機を所有している場合、新たにカメラを買い足しても、カメラを持ち出すのが面倒なので、カメラが使われない可能性が高いです。

2015年8月17日月曜日

スマホの未来を予想する

 スマホの使われ方は二極化しつつある。一つは主に10代から20代の若者の使い方であり、ツイッター、Line、Facebook等に写真を投稿するためにスマホを持つというスタイルだ。この用途に対してはカメラ性能が求められる。

 一方で、30代以降の使い方はカレンダー、乗り換え案内、Evernote、ネット検索がメインと予想される。この用途ではiPhoneはオーバースペックであり、1〜2万円のスマホが適している。

 これからのスマホに求められる要件は次の四つになるだろう。
(1)安さ
(2)長時間稼働(省電力)
(3)カメラ性能
(4)コンパクト

 高性能デジカメとスマホの連携は、今後、一つの重要な機能になるだろう。この理由は、(3)と(4)の両立が難しく、カメラ性能にこだわるユーザは、例えば、DSC-RX100とスマホを二台持ちするためだ。そして近い将来、カメラのないスマホが発売されるだろう。

 今後はMVNOが浸透し、スマホの通信費の月額は1000円以下が主流になるだろう。これに伴い、PS4かPCでのゲームの人気が高まる可能性がある。この理由は、スマホの維持費(端末代+通信費)が低下することで、お金の余剰が生まれ、それがPS4やPCに使われると考えられるためだ。

 今後の動向に着目したいのはLineとキャリアメールだ。メールの利便性が低い一番の原因はスパムメールであり、スパムメールへの対策は今後もできないように思える。これに対して、相互認証によりスパムを排除したLineやTwitterのDMが、メールを代替しようとしている。また、キャリアメールが不要な世界が来れば、MVNOのユーザ数が爆発的に増えると思われる。